スプリングフィールズ社の農場は、土壌から灌漑、播種から収穫まで、厳しい認証基準であるACO認証を得ています。
ACOとは、2002年に設立されたオーストラリアのオーガニック認証機関です。
オーストラリアで最大のオーガニック認証団体であり、世界中のオーガニックコスメ認証機関に比べても、かなり厳しい基準内容となっております。
・95%以上が認定されたオーガニック原料であること。
・残り5%についても基準に準拠した天然由来成分であること。
・動物試験(実験)をしていないこと。
・合成化学物質(合成着色料、合成香料、化学品由来防腐剤)、合成肥料、遺伝子組み換え作物を使用していないこと。
・基準に準じた加工方法であること。
「COSMOS」(コスモス)とは
ヨーロッパにある5つのオーガニック認証団体が複数の認証基準を一つに取りまとめるべく集結し、策定した基準で、2010年に発表されました。
現在ヨーロッパではオーガニックやナチュラル化粧品と表示する場合にこの認証の取得が義務付けられています。
COSMOS認証には
オーガニックとナチュラルの2種類の認証があります。
【COSMOS ORGANIC】
・内容成分の95%以上が自然由来の成分である。
・植物原料の95%以上がオーガニック原料※である。
・洗い流される製品などの例外を除き、最終製品のうち20%以上はオーガニック原料※である。
・植物原料以外の成分の使用は水を除いた原料中の5%以下である。
・製品に使われるすべての成分、原料は環境に悪影響を与えない生分解性のものである。
【COSMOS NATURAL】
・内容成分の95%以上が自然由来の成分である。
・基準で定められた成分以外は使用できない。
・植物原料以外の成分の使用は水を除いた内容量の5%以下である。
・製品に使われるすべての成分、原料は環境に悪影響を与えない生分解性のものである。
※オーガニック原料:
EU法、またはコーデックス委員会が定める有機農産物のガイドラインに沿い、認定を受けた方式によって生産された原料。
参考資料:
COSMOS-standard Version 2.0 – 21st
「NATRUE」(ネイトゥルー)は
自然・オーガニック化粧品に関する厳格な基準の維持を目的として2007年に設立された、ベルギー・ブリュッセルにある国際的な非営利団体です。
ヨーロッパの基準ですが、COSMOSとは意見を異にしており、化学成分の使用がより制限されているなど、より自然成分を追求した基準となっています。
NATRUEの化粧品基準では、原料の成分、加工方法や加工の回数などに制限が定められています。
また、自然界から直接得られる原料を自然物質、それに特定の化学処理を施したものを準自然物質と位置づけ、それぞれの配合量に制限を設けています。
NATRUEの認証は、3種類に分けられます。
【自然化粧品】
・製品分類ごとに定められた自然物質、準自然物質の配合率の水準を満たす。
【オーガニックな原料を含む自然化粧品】
・配合されている自然物質のうち70%以上がオーガニック原料※である。
・自然物質、準自然物質の配合率の水準は、自然化粧品より厳しい。
【オーガニック化粧品】
・配合されている自然物質のうち95%以上がオーガニック原料※である。
・製品分類ごとに定められた、より高い自然物質、準自然物質の配合率の水準を満たす。
・自然物質、準自然物質の配合率の水準は、オーガニックな原料を含む自然化粧品より厳しい。
※オーガニック原料:
IFORM(国際有機農業連盟)の定める基準を満たし、承認された方法で栽培・採集する原料。
参考資料:
NATRUEホームページおよび認証基準(Ver. 3.7)
「USDA」とは、
United States Department of Agriculture (米国農務省) の略称で、政府機関です。認証する主な品目は農作物や食料品ですが、現在ではオーガニックコスメの基準も作られており、 運用されています。
アメリカでは、米国農務省の基準によって認可を受けた機関がオーガニック認証を行っており、認証を受けた製品だけがオーガニックであることを表示することができます。
USDAのオーガニック認証制度は資源の循環を促進し、生態系のバランスを保ち、生物の多様性を保全することを目的としています。
【100% オーガニック】
・水・塩以外の原料全てが、オーガニック原料※である。
【オーガニック】
・水・塩以外の原料のうち95%以上がオーガニック原料※である。
・残りの5%についても許可された物質を使用している。
【オーガニック原料を使用】
・原料の70%以上がオーガニック原料※である。
※オーガニック原料:
農産物については3年以上禁止物質を使用していない、与える栄養や害虫・雑草などの処理を、国の認めた方法により行っている、合成肥料、下水汚泥、放射線や遺伝子組み換えの不使用などといった基準をクリアした原料。
参考資料:
USDA“Organic Production and Handling Standards”,“Cosmetics, Body Care Products, and Personal Care Products”
日本では、
農林水産省が定める有機JAS規格で「オーガニック」の表示基準が定められていますが、 これは農産物やその加工食品が対象で、化粧品類には適用されていません。そのため、日本国内で「オーガニック化粧品」と表示するために必要な基準はないのが現状です。
日本で「オーガニック化粧品」と名のつく化粧品は、
海外の機関の認証を受けた製品、それらを参考にして独自基準を設けオーガニックを謳う製品、化学物質を添加していないことをオーガニックの根拠とする製品など、多種多様です。
日本発のオーガニック化粧品の認証機関としては、
過去にJOCO(日本オーガニックコスメティック協会)が、有機JAS規格やオーストラリアのACO認証と 同等の水準を持たせた国内発の認証制度を策定していましたが、認証をクリアする事業者が少なく、現在は活動を休止しています。